西洋医学では、症状の出ている場所に原因があるかどうか検査しますが、経絡治療では同じ症状でも原因となる場所(経絡)が違うので、 まず体の中のどこの経絡がよくないのかを診断します。その経絡が判明して初めて治療のスタートラインに立てます。 電車に例えると、良く知られている「ツボ」が駅で、線路の役割をしているのが経絡です。
養生(ようじょう)するという言葉がありますが、これは健康に気を付けて生活することを指します。そして養生の基本は「気」を整えることです。 「気」とは何かというと、全身活動を営むエネルギーのことで、西洋医学で言うと免疫力にあたります。「気」が弱まると病気になりやすくなってしまいます。 そこで経絡治療では「気・血・水」を巡らせるために五臓(肝・心・脾・肺・腎)をバランスよく働かせるように調整していきます。
「気・血・水」の流れを川に例えてみましょう。
例えば、下流で水の流れが悪くなり水も淀んできているとします。でも、その場所には原因が見当たりません。そこで上流まで遡って見てみると土砂が溜まって
水の流れを遮ってしまっていました。
その原因である土砂を大量の水で流してしまえばいい!(不要な薬を多用する、過剰なマッサージ、電気治療をむやみにする・・などをイメージしてください。) とどうなるか? 下流では良くなるどころか水浸し(治したのではなく壊してしまっただけ)
では、どうしたら良いのでしょう・・・
まずは、原因を取り除くことにより流れを取り戻し、体調を整えることが重要です!なので、問診では一見関係なさそうなこと(食欲・睡眠・便通・感情・味の好み・・・など) をお聞きして、その情報から原因を探っていきます。